2009/7/28 火曜日

源氏物語錦織絵巻

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山口伊太郎遺作の「源氏物語 錦織絵巻」展を鑑賞するため、大倉集古館に6月の末に行きました。ご報告が遅くなりましたが西陣織の歴史とともに生きてきた作者の70歳から亡くなる105歳までの37年、「源氏物語絵巻」の織りによる表現を志した作品です。
美術館は明治の実業家、大倉喜八郎氏が1917年に創立した日本初の私立美術館でホテルオークラに隣接しています。

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西陣の織り屋の主人である山口伊太郎は70歳を迎えたある日、突然に「余生は誰にもできんかったことをやる、商売抜きの織り道楽や。」と宣言したそうです。絵巻の復元ではなく、織りならではの表現を目指して美しい衣装の数々を豊かな感性で表現し「伊太郎絵巻」を作り上げました。80歳までと考えていた彼の人生は止むことのない追求心で続き、2007年6月、105歳という長寿で幕を下ろしました。
専門的なことは分からない私にもそのすばらしい色使いや織り技を駆使した、何パターンもの下絵に感心して見入ってしまいました。織物設計の過程でコンピューターを使おうと言ったのも最高齢の彼で、歴史ある西陣織にふさわしくないとの声に「新しいことはやってみんとわからん。」といい、その後の織物設計の礎となったそうです。想いの深さは可能性を拡げることを見せていただきました。繊細で美しく、源氏物語を構図と色で物語ってくれています。

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